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| サイモン&ガーファンクルが1967年にニューヨークのフィルハーモニック・ホールで行ったコンサートのライブCD。彼らのライブ版は、解散後のセントラルパークにおけるコンサートのみが公式にリリースされているだけだった。しかし35年経った今、彼らが絶頂期のコンサートのライブをCDで聞けるとは夢にも思わなかった。 二人のコンサートはポール・サイモンのギターのみの伴奏で、一切バックバンドが伴わないシンプルなものであったことは有名だが、それが今この耳で聞けるのである。往年のファンたちの笑みが目に浮かぶではないか。 プログラムは、当時それまでリリース済みの三枚のアルバムの中からバランス良く選曲されている。特に最初は陽の目をみなかった一枚目のアルバム「水曜日の朝、午前三時」から「私の兄弟」「すずめ」「リチャード・コリー」「ベネディクタス」「サウンド・オブ・サイレンス」「水曜日の朝、午前三時」などポールのオリジナル作品がすべて入っている点に注目する。二枚目の「サウンド・オブ・サイレンス」からは「木の葉は緑」「ブレスト*」「アンジー*」「アイ・アム・ア・ロック」、三枚目の「パセリ・セージ・ローズマリー&タイム」から「早く家に帰りたい」「五十九番街橋の歌」「地下鉄の壁の詩*」「エミリー・エミリー」、そしてシングルとして発表されていた「冬の散歩道」、作曲途中の「君の可愛い嘘」(後に「フェイキン・イット」のB面として収録される。アルバム収録はない)、サイモン&ガーファンクルとしては公式にはリリースしていない「教会は燃えている*」など、とにかく興味深い内容である。 (*印は三枚組アルバム「旧友」にも収録されているものと同一) 「夢の中の世界」や「冬の散歩道」がポールのギターだけで輝いている。またライブで聞けるなどとは夢にも思わなかった「ベネディクタス」も素晴らしい。 ライブだから当然所々ハーモニーやギターが乱れたりする箇所もあるが、全く危なげのない手慣れた演奏ぶりだ。それにしても二人のハーモニーの呼吸がぴたりと合っていることに今更ながら感動する。ポールのギターも見事だ。 曲間のコメントも面白いので聞き所だ。日本語版にはこのコメントの翻訳もついている。 私が発行しているS&Gのメルマガでは彼らの作品を彼らの歌の素晴らしさと演奏の質の高さを語ってきたが、そのメルマガ最終回を迎える前にこの素晴らしい公式ライブCDが発売されたことに感謝したい。そして私が再三述べてきたとおり、彼らの演奏のすごさがライブでだからこそなお一層強烈に印象づけられた。 そうそうたるバンドによるきらびやかな編曲やステージ効果を伴う現代のコンサートと比べなんともシンプルで、殺風景なステージだろうか。しかし、人を感動させるには、二人のデュオとギター一本、そして優れた歌さえあれば充分なのだということがわかるだろう。 サイモン&ガーファンクルのファンならず、彼らの歌を聞いたことのない若い世代にも自信をもってお勧めしたい。
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