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「()」である。「(^^)」でも「(−−;)」でも「(TT)」でもない。 「()」。この音楽には、表情が無い。 この一枚を聴いていると、時間の流れが変わるような気がする。流れが速く感じられること もあれば、ゆっくりと流れるときもある。 曲の印象も、聴くたびに変わるような気がする。題名は特に無いので、色々と想像する。 出来上がるイメージは、主に彼等の出身であるアイスランドの風土と結びついてしまうのだが、 そうして出来上がるイメージも、どんどん入れ替わっておぼろげになっていく。 また、想像すること自体、もうどうでもよくなってくる事もある。 題名も曲名も無い音楽がとうとうと流れる時間。僕の脳は想像したり想像しなかったりする。 この一枚を聴いていると、ただ時が過ぎていく。 たぶんこうして想像する世界は、聴き手によって少しずつ変わっていくような気がする。だから、この一枚は聴き手の心象を映す鏡のように変化するのだろう。 それでも、僕は最終的に皆がたどり着く想像世界は全く同じような気がする。 それは、この一枚を聴き終わった後、彼等シガー・ロスの存在だけが形の無いイメージとして残るからだ。そこに、このアルバムの凄みがあるのかもしれない。この一枚はジャンル抜きで、幅広い方にオススメします。 ところで、小学生のテストに『「()」の間に自由に書きこんでみてください。』 なんて問題が出てきたら、どんな答えが返ってくるのだろう。 ちなみに、今の僕の気分は「(−−)」普通です。
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