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マイ・ブラディ・バレンタイン 「愛なき世界」 My Bloody Valentine 「 Loveless 」 / My Bloody Valentine
1998.3.21 ESCA-7703 ¥ 1,835 (税込) CD
ONLY SHALLOW / LOOMER / TOUCHED / TO HERE KNOWS WHEN / WHEN YOU SLEEP / I ONLY SAID / COME IN ALONE / SOMETIMES / BLOWN A WISH / WHAT YOU WANT / SOON 


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「今日はバレンタイン・デーなんで、バレンタインに似合うステキなCDを聴こう!」

などと意気揚々と自分のCDの山を漁ってたら、バレンタインはバレンタインでも凄まじすぎるバレンタインのCDが出てきてしまった!それが今回レコメンドする、マイ・ブラッディー・ヴァレンタインの 「ラブレス」 ってアルバムです。このアルバム、制作費かかりすぎてレーベルを潰しかけたという 「いわくつき」 なアルバムでもあります。

なにが凄まじいって?そりゃこのノイズの嵐の吹き荒れる轟音の海の世界ですよ。何重にも重ねて録音されただろう、フィードバック・ノイズの嵐が、このアルバムを手に取ってヘタに航海に出たリスナーを次々と飲み込んでいきます。そのギターの凄まじさのせいで、裏で気だるく甘く響いているヴォーカルが全然聞こえません。 「こんなんあっていいのかよ!」 ってだんだんツッコミを入れたくなってきます。

なのに不思議なことに、聴いていて時間が経つとそのツッコミを入れる気力すらこの轟音の大波に奪われていってしまうんですな。原因はこんのとんでもない浮遊感。揺れる音の波にただ身をまかせることが、こんなにも快感だったとは!って具合に。

そうなってくると、もはやそこから見えるのは轟音ノイズの嵐の世界じゃなくなってくるんですね。もっと精神のウラに訴えてくる、情景。それは、蜃気楼の果てに見える天国。このギターの波は天使の歌声。といった感覚になります。それくらい、まともにずっと聴いてるとアタマがいかれていまうんじゃないかというくらいの革新的で甘い、ヤヴァイ次元なのです。


たぶん歴史的に重要ではないアルバム (ただし、マイ・ブラッディー・ヴァレンタインがその後のアーティスト達に与えた影響は計り知れないはず) ですが、音楽マニアというかロックなどにかなり入れ込んでる敏腕リスナーの方たちにはかなり支持されている裏・名盤。というかフツーにロック史上に残すべき超・名盤の一枚だと僕は言いたいです。

チョコレートより狂ってて甘い世界へ誘われたい人は、こっちのバレンタインを楽しんでくださいな。


このレコメンド文はどうでしたか?
2005/2/14 うるお
☆

マイ・ブラディ・バレンタイン 

「禁断の甘味」 

出先で甘い物を勧められると断ってしまう。男とはハイハイと喜んで甘い物など喰わない。
甘い物を男が断っても角は立たない。全然普通の事なのだ。
私はケーキを食っている人の前で、いかにも自分とは無縁であるかのように装い、タバコを吸いながら実は恨めしそうにケーキを眺めるのである。私は本当は甘味が大好きだ。特にゼリーやプリンなんて物は大好物として私の中で君臨しているが、表立って食うことは中々できない。店のメニューに「チョコレートパフェ」なんて文字を見た瞬間に女になりたくなる。どうしても堂々とパフェを頼む男には成れない。十代ならいざ知れず、この歳になって一人でパフェ食っていたら変態と思われると恐怖に縛られてしまうのだ。

そんな、くだらない見栄もあり日々夢見ているパフェは歳を取るごとに遠ざかって行く。食事の最後のデザートだって絶対に断るのだ。習慣として断るのだ。無欲ではなく習慣だ。
当然に家の冷蔵庫にはゼりーやプリンが常備されているが、おそらく人が持つ私のイメージとは程遠くなるであろう為、公表した事は無い。しかし事実である。

そして音楽でも甘い系は大好きなのである。
甘味と同じで、疲れたときなど無性に甘い音が欲しくなる。
特別疲れているとか気分がマイナーな時などは合成着色料が大量な物を摂取したくなる。
天然素材とかの作りの良いものよりも、ケミカル感が強く体に悪そうなものが良い。
そんな時の定番は「マイ・ブラディ・バレンタイン」の「愛なき世界」だ。

このアルバムを爆音で鳴らすと私はグニャグニャになるのだ。
体中に原色の合成甘味を塗りたくって全身から出る甘い香りに酔い、糸を引くように浮遊し、ほとんど何にも抵抗する事が出来なり、狂おしい快感に身を任せるのである。気が狂う事は如何なる苦痛も感じない世界なのか・・いっそひと時でも完全に脳のシワを取り去ってみたい。何もかも無くして全ての身を預けてみたい。私にとって「愛なき世界」はヒーリングミュージックだ。


My Bloody Valentine 「 Loveless 」
マイ・ブラディ・バレンタイン 「愛なき世界」

轟音ギター甘美メロの定番。現存する多くのノイズ系バンドの指標となった事は間違いない。
私はソニックユースには馴染めないがマイブラは生活の中で定番と化す程に重要なバンドである。
遠く溢れるデイストーションは時にピッチを変え脳を揺さぶる。そして美しく甘いメロデイーは身を浮かせ包み込み首の後辺りを静に刺激する。リラックス間違い無の傑作タイトルである。


このレコメンド文はどうでしたか?
2002/11/29 広川てつや
☆


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