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ペット・サウンズ Pet Sounds / The Beach Boys
2002.6.19 TOCP-66031 ¥ 2,548 (税込) CD
Wouldn't It Be Nice / You Still Believe In Me / That's Not Me / Don't Talk (Put Your Head On My Shoulder) / I'm Waiting For The Day / Let's Go Away For Awhile / Sloop John B / God Only Knows / I Know There's An Answer / Here Today / I Just Wasn't Made For These Times / Pet Sounds / Caroline No 


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ビーチボーイズ Beach Boys 「ペット・サウンズ Pet Sounds」
 
不遇の名盤として定番化している本作。聴けば聴くほどに素晴らしい作品だが、本作だけでビーチボーイズを堪能出来る訳ではないので、変化の過程として聴く事をお勧めしたい。要するにブライアンウィルソンの1stソロ的なアルバム。この世界観は麻薬だ。

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ビーチボーイズ 「狂気の美しさ」 

当然、名前は知っていた。少しくらいは自然と曲も耳に入る位知っていた。
サーフィンと車と女の子・・・全然興味が湧かなかった。サーフィンホッドロットサウンド・・・。
正直言って馬鹿にしていたしファッションも髪型も全てが嫌いだった。

会社員として板に付き始めた25歳も過ぎた頃、80年代の後半、人並みに遊ぶ金を持っていても欲しいCDは殆ど無く、旧譜を開拓する気力も無く・・・でも音楽を欲していた。

下北沢のアメリカンスタイルのダイニングバーで食事をしていたら、店内でイントロ当てクイズが始まり、賞品までくれると言う。私は早々に賞品を手に入れた。
俗に言う「超ウルトライントロ」の時だった。皆が一斉に立ち上がり、最初に回答権を獲得した者が答えた、「ジョニーBグッド!」簡単すぎた。鼻で笑った。
しかし、何の事か不正解。その他大勢も一斉に回答意識を失う・・・
正解は「ビーチボーイズ  ファン.ファン.ファン」・・・「なんじゃコリャー」

そしてある日、雑誌でシドバレットとブライアンウィルソンが一緒に書かれていた。
「シドバレットとサーフィン君は別の世界じゃん」と思いつつも、無駄金使う覚悟でCD屋に向かい、授業料覚悟で「ペットサウンズ」を購入し家路を急いだ。
そのモノラルの中にはフィルスペクターの様に音の壁が作られ、様々な楽器がひしめく様に重なり、重厚なハーモニーは孤高な光に荘厳を様し、その時メロディーと音は神がかって聴こえ、私としては珍しく真面目にライナーを読んだ。
しかし、こんな作品がビートルズの「サージェントペパー・・」以前に発表されていたなんて、目からウロコと言うか、知らなかった自分を徹底的に恥じた。

翌日から「ペットサウンズ」の前後を毎日一枚づつ買っていった。そして初期作品にも興味を持てるようになった。しかし何と言っても60年代半ばから70年代初めまでのビーチボーイズはとてつもなく素晴らしい。バンドの軸となっているブライアンは「ペットサウンズ」の商業的な失敗とレコード会社の姿勢に失意し、ビートルズの「サージェントペパー・・」の登場も追い風には成らず、半ば廃人と化してしまう。その廃人的狂気は未完成ながらも美しさを保ち続ける楽曲を生み出しているが、依然として従来のバンドの商業ペースには戻れず会社との訴訟までも繰り広げてしまう。そんな時期に他のメンバーは力を付けて台頭してくるのである。「ペットサウンズ」は完全にブライアンのプライベートな作品だがその後の作品にはバンドとしての個人がメンバー各自に芽生え、素晴らしい作品を作り上げることとなる。

1970「サンフラワー」はそれを象徴したアルバムだ。ブライアン色も薄く、かと言って以前のサーフィンサウンドでも無い、名曲揃いの全く新しいビーチボーイズサウンドだ。
一曲目の「Slip On Through」から力強いヴォーカルが炸裂し、2曲目の「This Whole World」ブライアン作品などはエンドレステープで繰り返し聴きたい衝動にかられる。実際私は今でもこの曲は一回では満足できず数回繰り返してから次の曲に進む。その後も素晴らしい楽曲のオンパレードであり、コンセプトなんて全く無いが、何処を切っても素晴らしいのだ!
とにかくこの時代のビーチボーイズには、名前しか知らずにビーチボーイズを嫌う人には想像も出来ないような楽曲が山ほど有るのだ。

そして80年代末トムクルーズ主演の「カクテル」の音楽でお馴染みの「Kokomo」で再びビックヒットを飛ばし、偉大なるアメリカンバンドとして再認識されたのは嬉しい限りである。
私はブライアンとビーチボーイズならば何でも許せるほどにファンとして成長した。

棺おけから這い上がったブライアン、今は精力的に活動している。ついに2度の来日まで果たしてしまった。
完璧なLIVEだった。バックバンド120点 ブライアン30点(笑)座っているだけでもOKだよ!

又来日したら、泣かせてもらいます。


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2002/12/8 広川てつや
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