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| ZOOCOがソロになって初のアルバムをアメリカで作って帰ってきた時に、歌うことがすごく怖くなっちゃった時期があったの。どうしてもこのアルバムを自分のやりたいように作りたかったから、プロデューサーへの依頼とか、ギャラの交渉、ミュージシャンのブッキングなど全部自分でやって、すごくすごく頑張って作ったんだけど、頑張りすぎちゃったみたいで、作り終わった後、灰みたいになっちゃった・・・。 そんな時に聞いて救われたのが、ダニー・ハザウェイの「SONG FOR YOU」という曲。「沢山の場所で、何千、何万の人前で歌ってきた。でもそれが一体なんだというのだろう・・・?」というすごく絶望的な歌詞で、暗いピアノから始まるんだけど、それでも「他の誰かのためでなく僕はあなたのためにこの曲を歌っているんだよ。」と言っている。 本当にミーハーなんだけど、「ダニーが私のために歌ってくれているんだな」って思える暖かさがあるの。だから、この曲を聴いてすごく助けられた。こんなすごい人でもこんなに悩みながらも一生懸命歌い続けてたんだって・・・。 ダニー・ハザウェイという人は、とにかく、こんなに真剣に音楽のことを考えた人はいないんじゃないかなっていうくらいの人なんです。歌詞を読んでも曲を聴いてても、涙が自然と出てくるくらい。若くして亡くなってしまったんだけど、愛を探しながら、愛を求めながら、そのプレッシャーに耐えられなかったんじゃないかな。何で生まれてきたのか?とかね、すごく深いところまで考えすぎちゃってたんだと思うんですよ。 例えば、芥川龍之介みたいな人でもそうだけど、頭がよすぎちゃう人は生きていかれないのかもしれない。音楽でも文学でも何でもそうだけど、「今日、最高のアルバムができた!」って思ったとしても明日やればもっといいものができるかもしれないでしょ。それを夢があっていいねと思えるのが凡人で、怖くなるのが天才なんじゃないかな、って思う。ダニー・ハサウェイは怖くなってしまったんだよね、きっと。これは、私の考えだけどね。 このアルバムは、「SONG FOR YOU」も入っているしベスト版なのでお勧めです。ダニー・ハザウェイの音楽もテキストのようなものだから、是非みんなにも聴いてほしいな。特に、つらいことがある時なんかに聴いてほしい。 ちょっと話し変わるけど、私ね、たまに満員電車とかに乗るとすぐ倒れちゃうの。満員電車の乗り方が分からなくって…(笑)。人と同じように揺れれば楽になるみたいなんだけど、それができないで一生懸命に立っちゃうから、皆の体重がぐーっとかかってすごくきつくなっちゃったりして。これって生き方にも似てるな、って思う。人と同じようにしたら楽なんだけど、なんかそうはしないで、ぐっと立っていたいなって思うの。満員電車に乗ってヘッドフォンをつけて音楽を聴いている人とか見ると、この人には本当に音楽が必要なんだろうなってすごく感じる。だって、こんな満員電車に毎日乗っていたら、バリアじゃないけど何か自分の世界を作ってくれるものがないとやってられないよね。 だから、音楽って人の心を助けるためにあるものだと思うのね。そういう意味からいうと、ダニー・ハザウェイの曲は本当に原点。すごく心に働いてくる音楽だよ。
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