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| アコースティックギター1本でのインストアルバムはインディー、自主制作では多いがメジャーレーベルでは少ない。 インディーレーベルでアルバムを出し関西中心でライブ活動を行ってきた押尾コータローがついに本作でメジャーデビューした。 オリジナル曲中心でカヴァーは2曲。高度なテクニックと音楽性の高さが堪能できる。 アコギだけのアルバムだがエフェクトが強い、という意見をよく聞くがタッピングを多用する押尾コータローのスタイルでは仕方ないと思う。リバーブがある程度強い方がタッピングがきれいに聞こえるので。 押尾コータローはギターフレット上の弦を叩くタッピングとギターのボディそのものを叩きパーカッションのような効果を出すタッピングを使う。リズム感がよくタッピングは見事な効果音となり曲としての違和感を感じさせない。これほどタッピングを効果的に使う日本のギタリストはそういないと思う。 しかしタッピングを使わない「ハリー・ライムのテーマ」(第三の男)はリバーブが薄く、ナチュラルな音作りで音の良さもさることながらアレンジも軽快でノリがよく、多くのギタリストがカヴァーしている曲だが私はこのアレンジ、演奏が一番好きである。 もう一つのカヴァー曲である「Merry Cristmas Mr.Lawrence」(戦場のメリークリスマス)は逆にタッピングを多用しているが幻想的な雰囲気とタッピングの効果的なリズムが見事にからみあっている。聴いただけだとどうやって弾いているのだろう、という曲であるのだがテクニックが前面に出すぎずメロディがしっかりしているため聴き心地がよい。 これは他の曲にも言え、押尾コータローの素晴らしいところだと思う。 テクニシャンはテクニックを前面に出しすぎてメロディがはっきりしない場合が多いが彼はまず音楽がありそれを表現するためにテクニックを利用しているような演奏である。 なんらかのギターを演奏している人には聴いてみてもらいたいアルバムです。
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