はい、こんにちは。優雅ではない兼業作詞家 みど でございます。今週は、ジャケットを見た瞬間に「やった!」と叫びたくなっちゃうくらい期待に応えてくれたこのCD、6年ぶりのオリジナルCDとなる小泉今日子の『厚木I.C.』のご紹介。
まず、ジャケットに写る彼女は、横顔で煙草を片手にちょっと上を見る。5月から「健康増進法」が施行されて喫煙者が迫害されているこの時勢に逆らう感じがいい。そして、彼女のファンの中には彼女が喫煙することを良しと思わない人たちもいると思うけど、そこをあえて見せちゃうところが大人でいい。実際の彼女が喫煙者かどうか知らないけど、まぁ、そうであってもいいじゃん。なんかそんな気がするし。小泉今日子はアイドルであってアイドルでなく、すでに大人のアーティストの領域に来ている。それは、彼女が蓄積して作ってきた小泉今日子という商品価値なのだ。運動靴のかかとをふんずけているところも乱暴な感じでいいし。
で、CDの中身はどうかっていうと。これは、大人の聞くJ-POPとしての仕上がり度が高い作品。多くの場所で語られているように、作家陣は、高野寛、宮沢和史、永積タカシ、浜崎貴史、曽我部恵一とそうそうたる個性派メンバー。彼女は彼らの力を借り、新しい方向を見つけた。作詞家としての才能を持つ彼女だが、今回は1曲も書いていない。それは、今までの自分を払拭するためか? 単にサボったのか? まぁそれは、いいや。いずれにしても、「あなたに会えてよかった」(1991年発売)や「優しい雨」(1993年発売)は彼女が表現するひとつの面だが、ちょっとお行儀がよすぎた。それに比べて、今回のアルバムは、力が抜け遊び心のあるものとなっている。1曲目に登場する「厚木」は、まるで彼女が話しかえるように歌う。「よからぬことを考える」という歌詞に彼女らしさを見た。
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2003/5/11 伊藤緑(みど)
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