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歌声の魅力 音楽が好きになるのには、アーティストの数だけ理由があると思う。音楽に関する文章を書いていると、自分がその作品を好きな理由が、多種多様なことに気づいて、驚く。ある時は、アーティストの思想に反逆性があるから支持すると言い、荒削りなパワーが好きかと思うと、クオリティーの高さに惹かれたりする。楽しい気分になれるから好きだったり、悲しみに浸れるからだっり、懐かしさを味わうために聴いたりもする。 普段は忘れているけれど、歌声が美しいというのも十分に理由になると思う。森山良子さんは、その点で素晴らしい。「この広い野原いっぱい」で子供の頃から知ってはいたけれど、音楽の授業でみんなで合唱できそうな曲に、特に魅力は感じていなかった。ある方のホームパーティで、森山良子さんの生の歌声を聴いたときに、稲妻に打たれたような衝撃を受けた。声が美しいということは、こんなにも素晴らしいことなのか?いつもは、「今日的なサウンドが」とか、「リズム構築の解釈が」とか、「詞にメッセージ性が足りない」とか、もっともらしいことを言っている筈なのに、歌声だけで十分だった。心の底から思った「ほかに何も必要がない」と。 最近、息子さんがヒット曲を出して、注目を浴びている。僕は二世という理由で騒ぐことには、とても違和感を覚える。Dragon Ashの音楽と古谷一行も、宇多田ヒカルと藤圭子も、トライセラトップスと平野レミも、芸能週刊誌的な興味は別にして、作品という観点で言えば、関連性は感じないでしょう?でも、この親子は違う。明らかに「遺伝」だと思った。それに、理由はともあれ森山良子さんに注目が集まるなら、音楽ファンにとっても良いことだと思う。最新作になる、このアルバムも、とても良いアルバムですよ。
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