マリ共和国って、アフリカの中でもとっても小さな国なんですよ。でも、そんな小さい国にもSALIF KEITAみたいな、こんな天才な人がいるんだなと思ったんです。でも、女の人で彼みたいな歌い方をする人がいないと思って、歌えないものなのかなと思ったんです。それで、今は、メロディーを覚えようとして耳でコピーしてるんです。
日本人の感覚では絶対行かないだろうという、そっちには行けないよっていうところばかりに音が行くから、耳コピしていくしかないのね。ジプシー・キングスもそうだけど、より彼の方がポップだった。絶対こういう曲を創りたいと思ってる。
前にお話ししたんですけど、今は、世界五大陸音楽、地球を5つか6つの大陸に分けて、すべての大陸を歌いたいっていう気持ちがあるのね。で、今まさにこの大陸に行きたいとも思ってるの。でも、歌ってみたらハワイアンっぽくなっちゃったりするんですけどね。これ(SALIF KEITAの作品)を目指して創っていたんですけど、できてみたらちょっと違う感じになってた。「止まっちゃったね、ここで。SALIF KEITAの居る大陸は遠いね。」って感じです。でも、それでいいか、夕日も見える感じがするし、とか話しているの。
それからこの間、「ノイズ・アンド・ファンク」っていうタップダンスのミュージカルを観たのね。その中で、白人にドラムを奪われてしまって、ビートのない生活を強いられる黒人が「ビートのない生活、ビートのない生活」って言って、足を鳴らし始めるシーンがあるの。そして、そこからタップダンスが始まったっていうストーリーを見せてくれている。彼らは、本当にビートがないとだめなんですよ。あらゆるものが必要ということから生まれてくる。足を鳴らしてタップにしたり。バケツの底をひっくり返して叩いてみたら音がした、キッチンの鍋でも音がした、みたいにね。必要から生まれてくるの。
私たちはテクニックとして、このジャンルはこういう音楽でこの叩き方というふうに覚えていくけど、彼らは違う。それが分かってすごく価値観が変わった。もう、好きなように演奏していいんだってことを、そのミュージカルで教えてもらいましたね。だから、私も本当にバケツをたたいてみたりして、実際にそれを使ってみたりしていますよ。
理屈じゃないんです。このCDは本当に裸足でじかに大地を感じます。
- ノイズ&ファンク / Original Cast
- こちらが「ノイズ・アンド・ファンク」のサントラ盤です。
- WORLD ANTHEMS VOLUME TWO / Various Artists
- 「地球を5つか6つの大陸に分けて、すべての大陸を歌いたいっていう気持ちがある」
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2003/7/4 田村直美
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