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| 今回のアルバムの主役は一見マイケルのように見えるが実はプロデューサーとして名を列ねているギルゴールドスタイン(G.G)だと思う。 今回のこの野心的な編成でのレコーディングはどういう経緯で決まったかは知るところではないが、もっともG.Gが得意とする編成であることは間違いない。 必要最小限の人数で効果的なサウンドを出すという手法(ジャズアンサンブルではあまり使われないオーボエ、ホルン、ストリングスカルテットを起用)はギルエバンス(G.E)譲りのものである。 実際G.GはG.Eの参謀的な立場でG.Eオーケストラに参加していたし G.E死後、G.Eオーケストラのメンバー達を集めゼブラオーケストラという非常にG.Eライクなオーケストラでライブをやっていた。 私がNYに滞在中、彼から誘われてそのオーケストラに参加する機会があったのだが、その時には今回参加の超新人アレックスがいた。 G.Gのハーモニーセンスは非常にG.Eの影響下ではあるがビートのセンスはR&B的なものもあり、過去の手法をそのまま周到しているわけではない。 マイケルは今までにも大編成との共演があるが、今回のアルバムはそれまでのものとは大きく違っている。 それは今までのものは、あくまでオーケストラがバックグラウンドでソリストが大きくそのオーケストラに影響されることがなかったのだが、今回はマイケルとアンサンブルが見事に相互、影響しあっている。 これはG.Gがピアノをあまり弾かず今回はコンダクティングに専念したためだと断言できる。 アンサンブルがこれほど「うねる」のは個々のプレイヤーとしての演奏技量、音楽性はもちろんとして、それ以上にG.Gの適格なコンダクティングのおかげだと思う。 これだけ、ち密なアレンジで、この編成ではどうしても「予定調和」を余儀無くされてしまいがちなのだが、非常に「段取り」が感じられない程、マイケルとアンサンブルのバランスがいい。
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