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| 2002年の9月にNew Yorkに初めて観光でなく“LIVE”をしにいって、肌にビシビシ感じたのは、この街には間違いなく今までロックンロールバンドやパンクバンドを数多く排出するだけの土壌があり、そして今もそれは色あせることなく現在もされ続けている、ということでした。これは、演奏しにいって初めて感じた感覚なんだけど。 夢を持った人しか決して尊敬されることは無いというこの街は、「バンドやってる」が「へー、良い歳こいてまだそんなことやってんの?」じゃなく、完全に「グレイト!ずっとやり続けようぜ!」な雰囲気なのだ。ギターを始めて2週間目の少年が居たとして、日本なら「もうちょっと練習して上手くなったらお聞かせします」というところが、ニューヨーカーなら「俺はギターが弾けるぜ!聞いてくれ!!!」と、大喜びでその場で弾き始めるだろうという話を聞いたことがあります。うん、まさにそんな感じ。 そんなNew Yorkの一番私が好きな場所、CBGBもあるバワリーストリートあたりから出てきた新鋭のバンドがTHE STAR SPANGLESです。ライナーノーツによると、メンバーの中には極貧でホームレスだったり生活保護を受けたりしてた人がいたらしいですが、バンドに対する情熱はすごくて週に4回はどこかでプレイしていたそうです。かつてジョニーサンダースやラモーンズがまさにそこに“居た”バワリーst.のエキスをたっぷり吸い込んで、情熱と一緒に一気に吐き出した音がこのアルバムには詰まっています。 もう、一曲目からニヤニヤしてしまうギターの“よれ具合”。ジョニーサンダース風の、この“よれた”チョーキングが私は死ぬほど好きです。ジャケットの中のメンバーの写真が、靴下が片方ずつ違うところも大好きです。完全なものや完成されたものなんかくそくらえ、音楽も人間も、どっかぶっ壊れてるほうがカッチョいいんだぜ、と思ってしまう私は、完全にこのバンドが好きになりました。 特におすすめは1.2曲目のイキの良いナンバーなのですが、他にもこのバンドがおそらくラモーンズから影響を受けたであろう、ポップで明るいのにちょっと胸がキュンとするようなメロディが詰まっていて、このバンドのセンスの良さが伺えます。ま、幕の内弁当の重箱の隅をいつまでもつついているようなタイプには一生理解されないだろう音楽。しかし、ロックンロールやパンクの魅力を知ってる人には「おーっ!イキの良いのがでてきやがったな!」と嬉しくなってしまうアルバムです。私はピザが食いたくなりました。セントマークスの入り口にある、私のバンドもプレイしたコンチネンタルというライヴハウスの隣にある、安くてうまくて異常にでっかいピザ屋。ライブの前にガブッと腹ごしらえして、爆音のなかに飛び込んで行きたくなりました。
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