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| tatsuがレコメンドする一枚 リチャード・ボナは、ウェザー・リポートをやっていたジョー・ザヴィヌルのバンド(ザヴィヌル・シンジケート)でプレイしたり、そういう意味も含めてベーシスト、ジャコ・パストリアスの再来だと言われたりしています。けれど僕は全然そういうことから入ったのではなく、単純にジョー・ザヴィヌルが評価しているカメルーン出身のベーシストということで買ってみたんです。大好きだったサリフ・ケイタがいきなり二曲目で歌っていたりして、すごくいいなと思いました。 サリフ・ケイタの音楽もハイブリット・フュージョンみたいなものなんだけど、それをさらに進めたような形の音楽がここにあるんです。技巧的ではないんですけど、歌を中心にすごく大切にしていて、本人のアカペラの曲もあるし、彼がベースを弾いていないものもあります。ある意味、ウェザー・リポートの進化形、というか突然異種のような感じ。ウェザー・リポートでなにか物足りない部分を感じていた人は、この人の曲を聴くと、「あ、これだ」、みたいに思うんじゃないかな。何が違うのかって、それは単純にアフリカというかファンクとかブルースとか、そういう要素。ウェザー・リポートはすごくカッコいいバンドなんだけど、そういう意味では魂、土着的なものは、なかなか本物にはかなわないというか、リアリティがないような気がします。でも、ボナをはじめアフリカ出身のアーティストたちは、リアリティを持ったうえで逆に西洋の音楽を学んでいるから、それは勝てないですよね。 とはいっても、本人はとくにアフリカにこだわってはいなくて、普通にやっているでしょうね。アフリカで普通にウェザー・リポートのコピーバンドをやっている、というノリだったと思います。ジョー・ザヴィヌルは全然知らなかったらしいけど、ラジオのテーマ曲がウェザー・リポートだったり、アフリカですごい人気があったらしいですよ。リチャード・ボナも多大な影響を受けているみたいです。一緒にプレイしても違和感ないわけで、ジョー・ザヴィヌルにしてみれば、自分の子供みたいなものですよね。 彼は現在、NYを本拠地に活躍しているようだけど、引っ張りだこでいろんなセッションによばれているみたいです。そしてベースだけでなく、ギターも打ち込みも歌も曲作りも、何でもできる人。完璧にマルチプレイヤー。それで、自分のアルバムでは、サリフ・ケイタやケニー・ギャレットなど共演したいミュージシャンたちに来てもらって、自分のつくりたい音楽をつくる。超理想的ですね。評価されているんですから。
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