思い出の風景 岡林信康を始めて聴いたのは、中学生の頃だった。何を聴けばよいかわからなかった僕は、地元の図書館に毎週の様に自転車で通っていた。当時そこの図書館では、本だけでなく、レコードを無料で貸し出していたのだ。気になったレコードを片っ端から借りては聴き、気になったものはカセットに録音していた。dolby機能のついたTEACのカセットデッキが欲しくてたまらなかった頃のことだ。 中学生の僕にとって、岡林は刺激的だった。挑戦的な言葉をギターをかき鳴らしながら歌うスタイルがわかりやすかったのだろう。すでに、反戦運動はリアリティを失い、学生運動や労働運動に対して、社会が冷ややかな視線を投げかける時代だった。世の中で当たり前とされている約束事に違和感は持っても、戦う対象とは感じられなかった僕にとって、心から共感する言葉ではなかったけれど、不思議と覚えてしまった歌は多い。
図書館で貸し出し可能なものを、どんどん借りていくと、時系列や一般的知名度とは無関係にレコードを聴くことになり、あとから笑えることはたくさんあった。「ジャケ借り」も多かった。ボブ・ディランやニール・ヤングを初めて聴いたときに「岡林っぽいな」と思ったのも、今思うと赤面だ。 そんな図書館通いからもう25年以上経った。URCレーベルがCDでたくさん復刻されているらしい。なんとなく買ってしまい、とても久しぶりに岡林の声を聞いていると、図書館のある街道の交差点の風景がよみがえった。 そして、ふと思った「私たちの望むものは、何なのだろう?」と。
- Cheap Thrills : Kozmic Blues : Pearl / Janis Joplin
- これは高校時代の思い出です。
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2003/10/24 シュウ・ホシノ
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