前回まで女性ヴォーカルが続いたので、男性ヴォーカルを紹介しようかなと。それで、ファルセットに特徴がある人を選んできました。
以前、シスター(黒人の女の子)と住んでいたことがあるんだけど、彼女たち、ボーイフレンドを家に招待するときにかける曲って、必ずMaxwellかJoe か、R Kellyかなんですよ。ほかにもたとえば、ブラックものの映画では必ずラブシーンでMaxwellかJoe がかかる、というのが結構あって。日本ではビデオでも観られないものが多いけれど、「Love Jones」のサントラにもMaxwellの曲が入っていて、この映画は日本でもビデオで観られますよ。で、彼女と一緒に映画を観ているときにMaxwellが流れて、「これは何?」って聞いたら「それは定番よ」と。それでこのアルバムを聴いてみたんです。
聴いてもらったら感じると思うけれど、Maxwellは本当に声に特徴があるのね。ZOOCOが一番はまった曲は、このアルバムには入っていないけれど「This Woman's Work 」。ケイト・ブッシュの曲をそのままのキーで、ファルセットで歌ったりしているんだけど、初めて聴いたとき、それは大衝撃でしたね。男性ヴォーカルが女性キーで、その高いところをウィスパーで、ファルセットで出すというのが結構ぐっとくるのかな。あと、ひとことで言うとお洒落さん。ロンドン物とかが似合うようなスタイリッシュな感じ、アメリカっていうよりもヨーロッパ風ですよね。それは曲にも反映していると思うんだけど、ちょっと洗練されている感じで、アメリカのR&Bやヒップホップとは一線を画す雰囲気、かな。
このアルバムでは「Whenever Wherever Whatever」がすごく好き。この後、2枚のアルバム(『Embrya』、『Now』)があるんだけど、この一作目が最高すぎて・・・。どうしてなのかなって考えてみるとそれは、とてもアーティスト特有だと思うんだけど、経験を積んで色々とわかってくると、ああしようこうしよう、こう歌ってみようと、実験的な部分が出てくるんじゃないかな。ただ単に自分の中から自然に出てくるものだけで気持ちいい、という歌い方ではないものになってしまって、例えば、ここまで上がったというところで急に地声に戻ってしまったり。一曲としてのクオリティよりも、アーティスティック寄り=歌のテクニックにこだわりすぎてしまう、ような気がするのね。ZOOCOもつくるときによくわからなくなってしまうんだけど、だから余計にそんなふうに感じるのかな。
ちなみにZOOCOも、みんなで集まるときによく、JoeとかMaxwell、R kellyなんかをかけますよ。みんなで MTVとか観ながら「Maxwellいいよね」って、一晩中飲んだりなんかも(笑)。そんな女の子の飲み会にもいいけれど、風景なんかにも結構合うと思う。旅行中、移動中に聴くのもいいんじゃないかな。いろんなシーンに流れていてぜんぜん邪魔にならないから。そしてじっと聴いても、なにかこうジーンとくる。Maxwellのファルセットボイスは、色々な場面をさりげなく演出してくれます。
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2003/10/24 ZOOCO
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