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「♪如是我聞」私にはこのように天から声が聞こえてきた あまりにも、自分の部屋に小物が散乱しているように感じる。一度そう感じるとなんとかしたくてたまらなくなる。毎日、仕事から戻り、明日こ一度整理をしようと思う。部屋自体が散らかっているわけではなく、小物をいれるために、ステッカーやロゴを作り、それを張り合わせて自分でつくった箱の数が多くなってきた。 朝になると今日こそ早めに帰ってきてかたづけようと思う。しかし、仕事で遅くなることと、最近、ひんぱんに起こるトラブルの連続でそれどころではなくなる。部屋や服装にもかまっている心の余裕がない。ここ一週間は仕事に行く服 装も似たようなものばかり着ている。せめてもと思い、仕事に行く朝は、シャツだけは、自分のオーラカラーを含む色などを。。。と考えてみるが、その余裕がないままに毎日が過ぎていく。 朝、車に乗り込み、仕事へ向かう。空は透き通るように青い。木々は色の衣替えをしてそれぞれが秋色の光を発している。そんな風景を見ながら職場へ向かう。 すると、風景が「心が急いでいるときこそ、落ちついてごらん。」といろんな色や光を見せてくれているように感じはじめた。 「今のあなたには、確かにいろんな事が起こっているけれども、 そんなことわかっていて、この世に降りてきて、 必ずその目的をはたしてくるよ。 前の世で出来なかったことをはたしてくるよ。 そうして、帰ってくるときは、錦を飾るからね。 せっかく、なかなかこの世に出てくることができないのに、 出てこれるチャンスをもらったんだから、きっと、やりとげてくるから。。。 行ってきます。」 そう言ってこの世界にやってきたんじゃない。それなのにいったいどうしたの? と語りかえられた気が確かにした。その目的を果たすために、今の家族のところを選んで、すべて受ける苦悩も楽しさもすべて知って、自分で選んで出てきたんでしょ?そんな風に空や木々が秋の光を放ちしゃべっているように感じたのである。 私は絶望と希望との両方を自分が感じて居ることに気がついた。絶望の中の力強い希望。これはエルビスコステロのスリープオブジャストじゃないか。と、ずいぶんご無沙汰している名曲を思い出した。コステロの曲の中から5曲選びなさい。と言われたとしたら、この曲はどうしても落とせないよな。と思っていた曲だ。そんなにいつも聞く曲じゃないけれども、私にはどうしても必要な曲のひとつだ。 シンプルなピアノがイントロを奏でる。アコーステックギターが絡んでくる。コステロの絶望を感じているけれども、その絶望の中にこそ希望があるのだ。といわんばかりの情念のこめられたヴォーカルが、心の奥にある悲しさの核を探しはじめ、それをやがて根こそぎ、くりぬいていくように高らかな言霊が、空気中に広がっていく。そうして、「あなたにはまともな睡眠が必要なんだ」と強く訴える。 コステロはアンプラグドという言葉が生まれる前に「キングオブアメリカ」というアルバムの中で、すでにアンプラ グドしていた。バックメンバーにはジムケルトナーやジェームズバードンなどのわざ師を従えたツアー。生のギター、生のピアノ、生のベースで十分にグルーブし、ソウルし、スウィングしていた。 私は幸運にも、このステージを見た。最後の曲はきっとスリープオブジャストだろうとは予想していたけれども、コ ステロがギターではなく、ピアノに向かいこの曲を高らかに、まさに「気」で歌っていた。私は涙して聞いていた。 私は我にかえり、車のハンドルを握り、自分に「心が急いではいけない。」と言ってみる。そうすると青い空にまる で鳥の羽のように、大きく翼を広げた瑞雲に気づく。ほんとに、これは自然のままの雲だろうか。とさえ思えてきた。 私は目前でおこることに、一喜一憂せずに、ひとつずつ、整理していかないといくのだ。心が急いではいけないのだ。と、思い直し、仕事へ向かう。 私が読む法華経の序品は「如是我聞」にはじまる。これは、「私はこのようにお釈迦さまが言われたと聞いている。」と訳すのが一般的らしい。しかし、その本当の意味は、自分の持っている「我」をすてたときに、お釈迦さまの教えが自ずから天から舞い降りてくることですよ。と聞いたことがある。 「心が急いではいけない。」とふと私のもとにやってきた言霊は天からのプレゼントだったような気がする。
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