このアルバムは、限定だから早く買ったほうがいいと言われて買ったんですけど、限定ではないくらいに出回っていますね(笑)。メジャーでは出せなかった曲や、新しい実験的な音、スタジオでサウンド遊びしながら作ったものなどたくさんの面白い音を、Princeが自分で集めたものらしいです。とにかくカッコイイ曲がたくさん入っています。4枚組だけど、その分け方もよくわからない(笑)。でも、ZOOCOは、Princeのアルバムの中で一番好き。そのなかでも3枚目が気に入っています。クレイジーぶりがいいですね。
『ブラック・アルバム』(87年、リリース直前にPrinceの意志で発売中止。94年に正式発表)と呼ばれているアルバムがあって、そのころからPrinceの音って凄く変わったような感じがしますよね。大ブレイクした『Purple Rain』(84年)の、メジャーなイメージとの戦いがあったんじゃないかなって思う。レコード会社との不和なんかもあったみたいだし。そういう複雑な問題があったり、もしくは他のアルバムに組み込むことができなかったりして、メジャーでは出せないっていう曲がたくさんあったんじゃないかな。けれど、Princeは自分の納得する形でファンに聴いてもらいたかったんだと思う。この『Crystal Ball』は、自ら販売などにも凄く深く関わって、インターネットでも売っていたらしいですよ、あのPrinceが! 自分の音楽を守るための、そういう姿勢がカッコいいなって思いますね。
彼のこだわりは、ミネアポリスに自分のスタジオを作って、有名なエンジニアをお抱えにして、24時間いつでも曲をつくれる状況にしているらしいですけど、本当に妥協を許さない曲作りをしているという感じ。アマチュアバンドのライブを観に行って、気に入ったドラマーに自分で声を掛けたりするらしいですよ。どんなに無名のミュージシャンでも、自分が良いと思ったミュージシャンをピックアップする。そういう音楽作りに対するこだわりの姿勢も、すごくカッコいいなと思う。レコーディングのときなんて、他のみんなが座っていると、「君たちは、音楽が鳴っているのに踊りたくならないの?」って言って、自分は何時間も踊っているらしいですよ(笑)。彼自身も音楽も、すごいハイテンション。めちゃくちゃにクレイジーで、ワン・アンド・オンリーのミュージシャンですよね。だから、インディーズになろうと、何になろうと、そしてまたメジャーに戻ってこようと、人を動かす力があるんだろうなって思う。
Princeの曲は、ヒーリング・ミュージックみたいに、聴きながら何かをするということができない。それくらいアレンジにしても、曲作りにしても、何をとっても「ハッ」とする部分が多いんです。「次はどんな音で驚かせてくれるのかな?」って、そういうふうに楽しみにPrinceのアルバムを聴いてしまうんです。
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2004/4/14 ZOOCO
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