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| これは、昔レコードで持っていたんだけれど手放してしまって、ずっと探していたアルバムなんです。レコード店の人に話をして調べてもらったらちょっと前に再発されているということで、CDを取り寄せてもらいました。最近、また再発がたくさん出ていて本当に嬉しいですね。 ドラマーHarvey Masonの、77年発表のアルバムなんだけど、久しぶりに聴いてみて、今もまったく色褪せていないなって思った。たとえば最近のMusiq SoulchildとかErykah Baduとかがやっている、「ちょっと実験的にビートをずらしてみよう。」とか、「ドラムはこう刻んでいるんだけど、キーボードはドラムのビートより後ろに入れてみて、ちょっと変わった新しいビートにしてみよう。」みたいなこと。それは今のミュージシャンは、他人と違う癖のある新しいグルーヴを出そうとして、結構当たり前のようにやっているんだけど、そういうことを、彼はあの頃もうすでにやっているんですよ。いまは機械でできるけれど、当時どうやって録音したんだろうって、つくづく感心しましたね。特に、このアルバムは今のミュージシャンたちが最先端の機械を使って真似してもなかなか出せない位、すごく面白いグルーヴだからね。 アルバムの中には、いろいろなボーカリストが入っていて、ポップな曲もあり、独特のグルーヴ感がある曲もあり、バラエティ豊かで楽しい。クラブでよくかかるものもあるし、ベタベタの重くて踊れないファンクもある。大きな特徴は、やはりドラムです。リズムが一回一回落ちる、ずれる、みたいな。最初は違和感があるかもしれないけれど、そのズレが音楽全体の空気の中に気持ちいいグルーヴ感を生み出していて、踊った時に体に深くしっくりきます。Harvey Masonは、楽器の関係性みたいなものをよく考えてグルーヴを作っているなって感心します。それは彼の生み出すリズム独特の個性みたいなものなんだろうけど、彼が他のミュージシャンのアルバムに参加している時より、自分のアルバムでのプレイほうが、そんな彼自身の特徴が大きく前に出ているような気がします。その部分でもこのアルバムは面白い。私は、ミュージシャンがプロデュースした歌もののアルバムとか、それぞれのソロアルバムって本当に好きなんですよね。だからSOYSOULのメンバーも、今後みんなのそれぞれのソロアルバムが聴きたいなって思うんですよ。SOYSOULで演奏するのとは違う何か新しいスタイルがあるだろうしね。「今度はどんなプレイを出してくるかな?」って。そういうワクワクがあるミュージシャンとだから、ライブをやっていても楽しい。ZOOCO自身も、メンバーからはすごくいろいろな影響を受けているしね。 音楽って結構、人間関係だったりするでしょ。すごくその人の音楽が好きだったのに、こういう人なんだよって人格を知ったときに、「エッ」って思っちゃうこともあるし、それも含めてカッコいいなと思うこともある(笑)。例えば、ジミヘンの人生みたいに、派手で滅茶苦茶でも、それも含めてアーティストだなと尊敬しちゃう部分もあるし、実際に会ったミュージシャンがすごくいい人だとその人の曲も大好きになることもある。音楽との出会いって、人との出会いと似ているんでしょうね。ミュージシャンも人間だから・・・。ZOOCOは、人間らしさが出ている音楽のほうが好きですね。
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