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| 『世界最強のギタリスト、スティーヴィー・レイ・ヴォーン』 最初に断っておくが、今からぼくが綴るこの文章は、レコード評としては決して正しいものではないと思う。ただし、このギタリストについては、ぼくの気持ちのおもむくまま書かせていただきたい。その辺をふまえてもらった上で、思うがままにペンを取らせていただく事にする。では、、、 「強力」よく使われるこの表現、これは彼だけのためにある。あえて言い切ってしまおう。例えばここに、ボクシング等で使われる四角いリングがあるとする。そこで世界最強の男を決めてしまおうといったような「異種格闘技戦」のトーナメントが行われたとしよう。さらに、そのリングに上がるのは何もボクサーだのレスラーだののファイター、いわば格闘家だけではない。商店街の八百屋のおっさんや、中華包丁を手にした中華料理のコックetc、、例え斧を持った木こりが参戦しようと、銃を抱えた猟師が参戦しようとも、そこは異種格闘技戦のリングであって、何でもありの世界である。何を使っても、何をしても良いのだからそれは反則ではない。そんな中でぼくが思うに、そのリングで最後まで勝ち上がる世界最強の男は間違いなく、ボロボロのストラトキャスターを抱えたギターズリンガー、そう、この「スティーヴィー・レイ・ヴォーン」(以下略:S.R.V)他ならないと思っている。 事実、彼のメジャーシーンへの登場後、ほぼ全てのギタリストが彼にK.Oされた。S.R.V 以上にプロ、アマ問わずギタリストを骨抜きにした「ファイター」をぼくは知らない(ゴメン、表現がどうしてもこうなってしまう)。まあ、そこには好みがあるので、この物言いに異論がある方は多いであろう。しかし、あえて言わせていただけるのであれば、今際生きているぼく達が影響をうけたであろう先人達全てのギタリストの「意識」までも変えさせてしまったのだから。ギタリスト全てのキーワードが「彼」になってしまった。実際にS.R.V を知らないでギターを弾いている若い人でも、その彼等の脈々と流れる血の中には、必ず誰其を通して彼がいる。彼抜きにしてはもはやエレキギター云々を語る事は出来ないのである、、、。 『The Sky is Crying』、追悼盤にあたる本作、ぼくはここであえてこの作品の内容に触れる事はしない。というより出来ない。ただ、この作品は彼の人となりに触れられる本当に貴重な一枚であるという事だけは声を大にして言いたい。実際、本作をプロデュースした実兄のジミーはどのような思いでこの作品にたずさわったのであろうか、、。彼のギターの素晴らしさ云々に関して今さらぼくが何を言えるのだろうか、、。今、このアルバムを聴きつつこの原稿を書いているが、思うように筆が進まない。何故ならぼくに、今でもギターを弾き続けさせるモチベーションを与え続け、そして、ぼくの全てである偉大なるテキサスのギター小僧の作品に触れていると今でも涙が出てくる。 あえて言うならば、ファイナルトラックの『ライフ・バイ・ザ・ドロップ』を聴いていると、今でも彼がどこかでギターを弾き続けているような気がする。目の前に彼が『いる』ような気がしてならない。そう、レコード棚に手をのばせば、いつでも彼はそこにいる。世界最強の「ギタリスト」がそこに、、、。 世界最強の男、世界最強のミュージシャン、世界最強の一枚、、。 是非一度、触れてみて下さい、、とくにあなたがギターを弾く方なのであれば、 合掌
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