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岩井俊二監督作品『リリイ・シュシュのすべて』の劇中に登場する、架空のカリスマ的歌姫“リリイ・シュシュ”。 その神秘のエーテルに包まれた存在を、岩井監督は「実在させて」しまった。しかも、Salyu×小林武史×岩井俊二、という無敵のユニットとして。 閉鎖的だけれどこころを刺激するサウンド。あたまのなかで反響を繰り返しながら、高く高く伸びていく声。血を流すように胸に残る、言葉。……どれをとっても、それらは極上のエーテルと呼ぶに相応しい。 リリイは「青のエーテル」「赤のエーテル」と、エーテルに色をつけて呼ぶ。では、この作品は何色なのだろう? 恐れ多くもわたしが名付けるならば、「夜色のエーテル」だろうと思う。あの月の光や、薄い雲や、朝になるにつれてだんだん白んでくる感じ。あたりが寝静まった夜、眼を閉じて聴いていると、自分の感覚が暴走しはじめるのが分かる。 これが、リリイのエーテルの効果なのだろうか。 是非、映画『リリイ・シュシュのすべて』と一緒に味わって欲しい。 あなたもこの感覚を、体感せずにはいられない。
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