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| 高校1年のときにジャズ研を作って、みんなでコピーしていたのがフィル・ウッズ&ヨーロピアン・リズム・マシーン。モード奏法の走りの頃で、「ALIVE AND WELL IN PARIS」っていう彼らのアルバムが流行っていた頃だったんだ。 高校生の僕には、モード奏法と山下洋輔さんに代表されるフリージャズの違いがよく分からなかった。フリーはわーっとやって疲れたらやめて・・・といった感じで、誤解を恐れずに言えばやりやすかったんだ。だからフリージャズをやっていたんだけど、どうも彼らは違うらしい・・・。耳コピーして、最初、小節の第1拍で入っていたんだけど、なんか違うんだよ(笑)。大学に入ってからもう少しレベルの高い人たちとやるようになると、アウフタクトってことが分かったんだけどね。それすら当時は聴き取れないんだけど、なんだか良い。イン・テンポはあえてはずしているわけ。かっこいいフレーズが終わったら、自由なテンポ間で、ちょっとクラシカルなきれいなメロディを持ってきて、またテンポに戻る・・・。そのやり方がすごいかっこよかったんだ。で、彼らのライブ盤が出るというので、楽しみにしていたの。 ライブ盤は、実は曲をよく覚えてはいないんだけど(笑)、1曲目、ダーっと始まったときの勢いがとにかくかっこいい。その印象は強烈に残っているんだ。いまだに薄れないんだよ。普通、ブルースセッションでもなんでも、最初はちょっと様子見で、だんだんあったまってきて盛り上がる…っていうのが一般的だし、僕もそういうやり方をすることが 多いんだけど、本当に好きなのは、行くぞっといったらビューっと行ってお客さんもバッとひき込んでいくやり方。2曲目に「I REMEMBER BIRD」ってあるんだけど、これがすごい名演!でも、フィル・ウッズの名演っていうのは、高校生だった僕の心をつかむくらいだから、キャッチーなんだよね。今の僕が聴くとちょっと軽いし、分かりやすい。でも、音がキラキラしていて輝いているよ。 その後、フィル・ウッズはジャズの仕事はやらなくなっちゃんたんだ。もちろん、呼ばれればやっていたけどね。日本でも、「ジャパニーズ・リズム・マシーン」と名づけて、ジョージ大塚(ds)、市川秀男(p)、古野光昭(b)とやったことがあったよ。僕はヤクルトホールに観に行ったんだけど、演奏の上手い下手よりも憧れの人がそこにいるっていうだけで、満足なんだ!あ、フィル・ウッズがそこにいるんだ、って思わせてくれる数少ないスターです。もちろん一般的には無名な、マニアックな中でのスターなんだよ。でも、ジャズはそれでいいんじゃないかな、って思うんだ。ジャズを聴く人って、自分だけがそこにたどりついたんだっていうような喜びを感じている。ジャズの扉を一枚開けて、その空間にいる人たちにとっては当たり前なことが、一般ではほとんど知られていない。それが良い!(笑)その中でのスターっていうと、僕だけのスターっていう感覚があるんだよね。
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