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わたしが『音楽』というものを意識して聴くようになってから一番たくさん聴いた音楽。 そして、きっとこれからも、このアルバムほど聴き込む作品はないだろう。 DEENの良さはどこなのか、と訊かれることは何度もあったけれど、いつも上手く言い表せないでいた。彼らはあまりにも長い間わたしのそばにありすぎる。もし今彼らについて語ることを求められたら、わたしはわたしについての過去のいろいろや今の立場まで話さなければならないような気がする。 そんな彼らの作品の中でも、わたしにとって一番思い入れの強い作品が1998年の作品『The DAY』だ。13歳の誕生日プレゼントにと、家族が買ってくれたもの。楽しい日、悲しい日など、ひとそれぞれの一日を切り取ったような曲を集めたというそのCDは、DEENが結成5年目、4枚目のアルバムとしてリリースしたものである。 この年は前年に比べロックテイストの高い曲をリリースしつづけていたDEENだが、このアルバムで更にロックバンドとしての進化を遂げている。スピード感あふれる曲、夜空のようなバラード、民族楽器を用いたオリエンタルロック、……そのすべての音が心地良い。聴く者を抱きしめるようにやさしいヴォーカルが、胸に、届く。 リリースから、早5年が経つ。何度もCDを聴き、何度もブックレット(そう、このブックレットはとても格好良い!)をめくるうちに、CDケースは壊れ、ブックレットもかなり汚れてしまった。それでもわたしは、ふとしたときに、このCDが聴きたくなる。あのギターのフレーズが、リズミカルなドラムが、きらきらしたピアノの旋律が、当然のようにわたしのそこかしこに住みついていて、ふっと思い出すように動き出す、そんなふうに。 『今日は街ゆく人も景色も空も特別だよ 祝福されてるようだ』…… どんな1日でも繰り返しではなく、その日だけしかない物語がある。 プロポーズに向かう途中の風景や、なんとなくヤル気が出ないとき、宇宙の中の「自分」という存在を思う瞬間、いつもは車の助手席にいる「君」がいない日……すべてが、何気ないけれど二度と訪れない、大切な瞬間としての『一日』=The DAYなのである。
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