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| 『このレコードを手に、今すぐロックバーへ走れ!』 例えばこういう事はないだろうか。ラジオやテレビで突然懐かしい曲がかかったりする。それを耳にした際、突然ふっと過去の記憶が脳裏にフィードバックしてくる。それは例えば、何年も前、受験がせまりせまった辛い悶々とした日々、虫の湧いた脳ミソを洗いなおしてくれた当時のヒット曲であったり、例えば手痛い失恋で荒れていた毎日、街に出ると必ず耳にしたラブソングであったり、、etc 僕にはアルバム単位でいえば何枚かそういったアイテムがあるのだが、今、その中から一枚だけ挙げろと言われたら、僕は間違いなくここに紹介するブラック・クロウズの『ライオン』と答える。 オープニングから怒濤のギターリフが悲鳴をあげ、最高のロックンロールが幕をあげる。爆発的なテンションでロックチューンが続くなか、極私的観点で言わせてもらえばトラック8&9でこのアルバムはクライマックスをむかえる。僕の中ではトラック8の「ソウル・シンギング」はクロウズ史上最高のロックチューンであり、それに続く「ミラクル・トゥ・ミー」は、ここ数年の中で僕がもっとも胸を打たれたソウル・バラッドだ。 話しを冒頭に戻そう。当時と呼べる程遠くない昔、僕は決して叶う事のない恋をしていた。その頃、よく知り合いのロックバーで耳にしたこのアルバムの「ミラクル・トゥ・ミー」を聴き入っていると、当時の僕の心境そのものを、シンガーであるクリス・ロビンソンが妬ましいまでに歌い上げていた。今まで、この曲ほど歌詞と曲のムードが自分の心にすり寄ってきたチューンは無い。 僕はその頃、このアルバムを本当によく聴いた。この原稿を書くにあたって久しぶりにこのアルバムを引っぱりだして聴いたが、今でもこの曲を聴くと胸が痛くなる。ただしそれは決してネガティブな感情ではない。今はもっぱらその前のトラックである「ソウル・シンギング」を応援歌に前進している。 是非、大音量で味わって欲しい。クロウズ史上、もっともブラックなアルバム。聴ききってしまうのが惜しいような一枚。ぼくのフェイバリットだ。 追伸:柄にも無い事を綴ってしまって尻の座りが悪い。顔面が火事。でも、まぁたまにはいいだろう。 合掌
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