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コリアンドル / 上田現
2002.8.21 VICL-60941 ¥ 2,000 (税込) CD
宇宙犬ライカ / お祭り / ゲーム / いっそのこと! / ドンパン / 絶対零度 / 迷宮入り;テーマ|鬼の詩|かごめ|昆虫の踊り|テーマ / 野球少年 / コリアンドル / 健康 / 一日の終わりに 


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一昨年、日本のポップスシーンにその名を刻み込んだ元ちとせのデビュー曲「ワ
ダツミの木」の作者、上田現はバンドブームの一翼を担いミクスチャーロックの先
駆者とも言えるレピッシュに在籍していた。これは、91年に発表された初のソロア
ルバムで、「ワダツミ〜」のヒットもあってかリマスタリングを経て再発されて
いる。違和感を日常の中に混ぜ込んで、反抗心にも似たシュールな作風をレピッシ
ュではみせていた彼が、このアルバムでは世界で始めて宇宙に飛ばされた宇宙犬や、
海外旅行で遭難してしまった農協のおじさんといった題材を扱い、「異物」への感
情に真正面から向き合っている。

つまりは、自分自身が「異物」であり、その事実を受け入れることで世界が大きな
広がりを見せている。決して器用では無いがひたむきな歌唱と、80年代のニューウ
エイヴを彷彿とさせる雑食的で、良い意味で自家製的なプロダクションが、上田現
という人の内面を見事に映し出す。幻想的かつリリカルな描写が繰り広げられる
「ワダツミの木」の世界観は一長一短に出来上がったものではなく、上田現が十年
以上に渡る活動の中で常に表現していた延長に存在するのだ。

 「コリアンドル」以降の上田現やレピッシュの作品は、寧ろ職人的な佇まいを見
せて、今作のような奇跡的な開放感は失われていくのだが、元ちとせという歌い手
との出会いによって、上田現の音楽はひとつの完成を迎えたと、僕は思っている。
レピッシュの初期の作品も最近になって再発され、特に「カラクリハウス」までの
アルバムには共通した、そしてよりシュールな世界が待っているので是非一聴
を薦めたい。(ura from realm mag)


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2004/8/4 realm mag
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