ブリットポップの尻尾からデヴューして、このアルバムは4作目。1STアルバムの大ヒット以降、地味な扱いに留まっていたし、正直な所、アルバムの内容も徐々に悪くなってきていたように思う。明らかに迷っていた。3RDアルバムはその極みで、何がやりたいのかさっぱり伝わってこなかった。器用なだけに、どんなジャンルの音も吸収さえすれば、必ずそれなりの音にして返してくれるのだが、イビツ感が無く面白味に欠ける。何をやっているときが一番楽しいときか。それを忘れている感じがした。
2年ぶりの本作品はプロデュースにチャド・ブレイク(シェリル・クロウで最近では有名)を招き、今まで整理できていなかったものがしっかり浮かび上がった。当初に鳴らしていたバンドのグルーヴや独自性がわかり易い形で表現されている。彼らの一番好きな点は、グルーヴの波はかなり高く、何度も押し寄せるんだけど、それに対して肉体的なアクションを起こすことを強いられない事にある。これを「文型グルーヴ」と名付けたい。けっこう重たいのにアッサリで、聴き手の自主性に任せる音。解釈はアンタに任せたって感じで、学生ぽくて良い。
一筋縄ではいかない偏屈ジジイが作ったような老獪なナンバーがたくさんつまっている。ハズレ曲一切無しで、大きなグルーヴの波にアルバム一枚休む間もなく酔える。4作目にして最高傑作だと思う。チャドの音作りも、基本的には繊細なのだがはっきりと強弱をつけて曲の特徴をはっきりさせる手法が徹底されていて凄くバンドにあっている。セールス面でのピークは過ぎてるが、こういう質の高い作品をどんどん出して欲しい。最高。
このレコメンド文はどうでしたか?
|
2004/8/6 近藤 彰
このアイテムを
|
|