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| 私はジャニスが好きだ、大好きかも知れない。「かも知れない」と書いたのは、彼女の音楽の魅力を、未だに一言で上手く言い表せないからだ。だから、まだまだ「大好きだ」と言い切れるほど、彼女の音楽を聴き込み、理解するに至っていない、青二才のファンであることを素直に認めた上で、彼女のことを讃えようと思う。 さて、この「イン・コンサート」は、もちろんCDで再発されているが、どうしてもレコードで欲しかった。CDは一枚モノだが、レコードはズッシリと重い2枚組。しかも見開きのカッコイイWジャケットは、素晴らしく存在感がある。中身を耳にしたことがないまま、このジャケットの魅力にヤラれ、あちこち中古屋や輸入盤屋を探し回った末に、やっと「中古盤¥1500」で手に入れた。出会うまでのちょっとした苦労があったせいか、ワクワクドキドキでターンテーブルにレコードを乗せ、針を落とした瞬間の衝撃ったらなかった。荒削りで、剥き出しで、遠慮なしのサウンド。ライヴならではの異常とも言えるテンションの高さ。その、雑にぶった斬られた何かの切り口のような、ザラついた演奏は、もう、余計な事を一切考えさせないほどの凄まじいものだった。オープニングでこんな演奏をされたら、きっと最初から立ち上がって踊り出さずにはいられないだろう、と思わせるハイ・テンションな「Down On Me」、彼女の生涯の名唱と言ってもいいほどの、尋常でない迫力と緊迫感に溢れる「Summer Time」、長時間、一瞬も退屈させずにじっくりと聴かせる「Kozmic Blues」、そして「Move Over」...。彼女の代表曲を今挙げたが、収録されているどの曲もアルバムのテンションを下げる事なく、アルバム全体を素晴らしく彩っている。 聴く度に「これはどのスタジオ盤よりも素晴らしい。うん、最高傑作だ」などと勝手に思ってしまうのだが、きっとそう思えるのも、スタジオ盤とはまったく別種の、ライヴならではのリアリティが、奇跡みたいなのを引き起こして、聴く人にそういったものを感じさせるのだろう。そんな特別な感情を抱かせるに十分な衝撃を、この作品は持っている。今はレコードの盤に何個も細かい擦り傷が入り、再生すると「ジャリッ、ブツブツ・・・」というノイズがところどころに入るのだが、このアルバムに収録されている演奏の中身は、買った頃と変わらず新鮮なままだ。
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