ビョーク待望の新作「メダラ」が発売されましたが、「新作、ちょっとその前に。」というわけで、(至極勝手ですが)KUKLを紹介します。KUKLはビョークがシュガーキューブス以前に参加していたニューウェーブ/ポストパンクのロックバンドとしてその筋では知られた存在で、この「The Eye」は、84年に出されたKUKLの1stであります。
中身の方はさすがビョークなだけあってかなり壮絶な代物で、ダークでアヴァンギャルドなニューウェーブサウンドを展開しながらも、ジャングルに咲く食虫植物のような、妖しい色彩にあふれたポップ感が常に漂っているという、かなりディープな世界です。ビョークはこの頃はまだ10代後半だったそうで、今のように現世を超越したかのような威厳は無いものの、独特の歌いまわしは既にこの時点で確立されており、現在のソロ以上にはじけた、かつキュートなヴォーカルを披露しています。一方、後にビョークと共にシュガーキューブスを結成する事になる男性ヴォーカルのアイナー氏が放つ、露出狂がトレンチコートを開く直前のヘラヘラ笑いのような変態コーラスは、ビョークの声とマッチしていそうで全然ズレている勘違いぶりで、ここは評価が別れるかもしれませんが、ソロとは違うビョークの一面を楽しむと言う意味では充分アリだし、個人的には総合的に言ってむしろソロ作品よりもちょっと気に入っています。「ヴェスパタイン」や「セルマソングス」が重くて暗すぎる、という方には特にオススメ(ちなみに、新作の「メダラ」もかなり暗い作風のようです)。LiarsやBlack Eyesあたりのポストパンクなバンドが好きな方にも是非。
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2004/8/30 虚空猫
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