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| これは88年の、キース・リチャーズの、初めてのソロアルバム。 60年代からずっとストーンズやっていて、キースはソロは作らないって言ってた人だったから、ソロで出すって決まった当時は、すごい話題になった。俺ももう、待ちに待ってたから、発売されてすぐに買いました。 キースは、「バンドやってる人がソロで作品を作るっていうのは、そのバンドがうまくいってないからだ」みたいなこと言ってたんだけど、ミック・ジャガーがその前にソロ出したんだよね。ミックがソロばっかりやっていて、ストーンズの方が動かないから、もう頭きたんじゃない?(笑)。 それなら俺もやる、みたいな感じで。実際この頃キースがそういう事言ってたしね。 ストーンズでデビューして以来、20何年か経ってやっとだから、キース好きの俺にとってはけっこう意味があるんです。だからこのアルバムの後、すぐにまた2枚目も出したんだけど、それもいいけど、俺はやっぱりこの、1枚目の方が好きかな。「TALK IS CHEAP」・・・。タイトルから、痺れました(笑)。 初めて聴いた時、キースって歌もうまいなって思いました。うまいって言うか、味がある。何となく想像はついてたけど、実際聴くとやっぱり微妙に違っていて、そういう意外な部分を出せるのも凄いなって。はじめから、ケチつけるような気はないよね。メインでやってくれているのを、聴けるだけで満足みたいな感じかな。ギター弾きがソロで出してくれたっていうのが、まず嬉しいっていうか。やっぱり俺、バンド(ストーンズ以外でも)の中でギタリストが一番好きだしね。 キースの場合、ストーンズでデビューした若い時から今まで、ギターとかそういう細かいところだけじゃなくて、何というか、生き抜いてきたっていう感じがすごいするところが、好きなんだと思います。安全な道を歩いて生き抜いてきたんじゃなくて、危ういところをずっと歩いてきたっていう感じ。 このアルバムの裏ジャケは、キースの指なんだけど、太くて、短い。手に、生き方が現れてるような気がする。 パンクロックが出てきた頃って、パンクのミュージシャンが、それまでに流行っていたロックやミュージシャンをけなしたりしたんだけど、キースのことだけはけなさなかった。生き方みたいなのところに、通ずるものを感じたのかな。 そういう人だっていうのが、音にも表れているような気がします。硬質で、あんまり手加えてない、削ぎ落とされた感じ。男らしいっていうか、すごい潔さを感じる。こういう感覚は、ストーンズでやってる昔から全然変わってないですね。ソロでその辺が、もっと、ガッと出てきた感じはするけど。 生き方とか考え方とか、そういうこと全てを含めて、その人自身が“音楽”みたいな人っていますよね。それのほんと、最高の部類かな、キース・リチャーズは。その人が好きだと、その人がやってること全部好きっていうか。俺はどっちかっていうと、ここまで思わないと、その人の音楽ってあんまり聴く気にはならないな。 このアルバムはよく聴くから、どの曲も全部いいけど、特に5曲目の「MAKE NO MISTAKE」が好きかな。
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