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| テキサスのシンガーソングライター、 ダニエル・ジョンストンの生前トリビュートアルバム。 2枚組みで、DISC1にカバー曲、DISC2にオリジナルが入っていて、 双方を聞き比べられる珍しいCD。 僕はダニエル・ジョンストンのことを知らなかった。 このCDを買ったのは、カバーヴァージョンの方に個人的に好きなアーティストがこぞって入っていたから。 EELS、DEATH・CAB・FOR・CUTIE、 BECK、BRIGHT・EYES、 TEENAGE・FANCLUB、SPARKLEHORSE……。 もちろん最初にカバーCDを聴いた。 「おおー、良いな」 って思った。 次にオリジナルを聴いて、初めてダニエルに触れた。 泣いた。 録音が汚くて、 演奏も汚い。 それでも、ダニエル・ジョンストンの魂は綺麗だと思った。 そしてどんな素晴らしいアーティストのどんな素晴らしいカバーも、 オリジナルに敵っていないと感じた。 ダニエルは多分マトモじゃない。 でも1番まっすぐだ。 素っ裸だ。 この人の音楽は素っ裸で表参道に突っ立ってんのと同じだ。 そんな隠していない部分の裏側から、 ヒリヒリするものが溢れてる。 それが肌から染み透ってくる。 泣けてくる。 これは、 リズムもクタクタで、歌もうまくない、それでも歌を唄いたかった人の叙事詩。 マトモじゃない感性が生み出した素っ裸の完成音楽。 唯一、メロディーだけが救いの救われない歌たち。 ダニエル・ジョンストンの歌は真ん中がない音楽。 最高に美しく、最強に悲しい。 最低なほどにボロボロでつぎはぎだらけの音楽は、 最低な人間の素顔と共鳴する。 僕はダニエルが大好きになった。 でも何で好きになったかはわからない。 多分死んでもわかんないまま。 でも、それでいいや。 いつまのにか、 大好きだったDISC1の方を聴かなくなった。 でも、それでいいや。
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