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草原の冷たい空気を歌が、声が、切り裂く。空と地面の間、はるか地平線まで、声が空気を世界を支配する。そんな光景を浮かび上がらせるモンゴルの歌、オルティンドー。力強い絶唱は人間の楽器としての可能性を問いかけ、自然と肉体の究極的な共存を具現化する。そのオルティンドーの代表的歌手、まさにモンゴルの至宝であるノロウバンザドの超絶技巧をはじめ、ホーミーやボギノドーなどモンゴルの多種多様な歌世界が楽しめるのがこれ。高音・低音自由自在、肉体を駆使して自然体の音楽ってのはこういうもんだってことをわれわれに思い知らせてくれる。さっそくこのCDをステレオにセット、最高級のヘッドホンをつけて目を閉じてみよう。そこはもうモンゴルの大草原だ、遊牧民だ、チンギスハーンだ、ジンギスカンだ。しかし、ジン♪、ジン♪、ジンギスカーン♪はドイツの曲だったりするので要注意だ。さらに、伴奏を受け持つモリンホール(馬頭琴)の草原のチェロとも呼ばれる美しい音色にも注目。 早川大地
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