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| 正確には覚えてないんだけど、マリとの出会いはたぶん新宿ロフトで夜な夜な行なわれていた「真夜中勝手に出入りセッション」だったと思うよ。1977年頃の話だね。(吉田)美奈子、ター坊(大貫妙子)、(山下)達郎、(大村)憲司、(坂本)龍一、(清水)靖晃、山岸(潤史)から、来日した時はブレッカー・ブラザーズまでもうおぞましいくらいの連中が毎晩セッションしてたんだ。その中にマリもいたと思う。そうそう、アイズレー・ブラザーズの「LEAN ON ME」をやったのを覚えてるな。その頃から抜群にうまかったし、独特だったよ。よく和製ジャニス(ジョップリン)なんて言われてたけど、俺はもっとスワンプ系っていうか、西海岸から南部にかけての濃いサウンドのイメージが強かった。下北ロフトあたりでもよく会った気もするなぁ。あの頃の下北は今とは全然違ったからね。みんなあの辺に住んでたし。 このアルバム、俺が1曲プレイしてるんだけど、実はあんまりよく覚えていないんだ(スマン!)。とにかくクソ忙しかった時期だったから。でも、銀座にあったCharのスタジオ(スモーキー・スタジオ)で録ったのは覚えてるよ。アレンジャーの佐藤準に呼ばれて行ってみたらマリのレコーディングだったって感じだね。(岡沢)章と今(剛)ね、みんないい意味で変んないよなぁ。このジャケットの写真もいいよね、マリらしい笑顔で。ってよく見たら(加納)典明さんじゃん。飲み屋でよく会うけど、ただの酔っぱらいじゃないんだ(笑)。その後もマリとは、泉谷(しげる)のルーザーにもコーラスで参加してくれたからよく一緒だったよ。相変わらず下北あたりでもよく会うし。 今回あらためて聴いてみて懐かしさもあったけど、やっぱりマリのうまさというか、すごさはこの頃から変わらないね。美しい信念を感じるな。それがよく表われているアルバムだと思う。今は歳を重ねた分だけもっとよくなってるわけだけど、うまい人だけにコーラスとしてサポートで呼ばれることも多いと思うんだ。でも、マリには表舞台でソロ・シンガーとしてもっともっと活躍して欲しい。バンド・サウンドの好きな人だからいいメンバー引き連れてさ。何しろ日本では数少ない‘ワン・アンド・オンリー’なシンガーのひとりなんだからね。
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