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”才能が高く将来有望な、若手女性ポップスのシンガーソングライター”と言われながら、 悲しきかな、”業界の諸事情”に振り廻され、 メジャー契約と事務所所属を自ら打ち切り、4ヶ月の休養を余儀なくされるが、 一昨年、東京で年間40本のライブをこなしながら年末に自主制作盤『愛ゆらら』をリリース。 そこから更にステップアップの2004年、週1本ペースで年間60本のライブをこなし、 ついに今年、全国流通盤返り咲きを果たしたのがこの音源。 メジャー契約時代と較べて、変わった点は一言。 ”ヴォーカルに無駄な力が入らなくなった”こと。 その他ではあまり目立って変わった所がないように感じていたが… 音源を聴いて新たにわかったのは、 ”以前よりもリズムへのswing感覚が出てきたということ” これには感心してしまった。 特にTr.2『こころの声』で顕著に見られる。 カフォーンなどのPerc.とBass.,EG.,AG.,Pf,Vo.でかなりの精度まで上げているが、 出来るのならば、ライブではもっと色んな生楽器をジャムらせてもいいな、と感じる。 またこれは全体に言えるが、歌詞の暗さがいい具合にPopsになっているのがよい。 ただ、Tr.1『満ちてゆく』はこれと比較したらかなりシンプルだが、 もっと本人Vo.を強調させてもよかったぐらいだ。サビのハーモニーは要らない。 Tr.3『おんなじ空の下』は、”長谷川都の新境地”と言うよりも ”元々本人が持っていた素質の引き出しが新たにひとつ出来た”ように感じている。 と言うのも”童謡のように遊べてる”楽曲が今までなかったからで、 演奏者全体に見られる、素のままっぽいライブ感覚の良さの他、 一ヶ所入る犬の鳴き声も、隠れたポイントであろう。 こうして聴くと、3曲とも歌詞は重めだが、いい具合に軽く仕上がっている。 そして声に重きを置いて聴くと、尚のことよい。 メジャー契約を自ら断って以来2年半以上、波瀾万丈の中で自ら切り拓いていった ”うたうこと”の積み重ねが、厚みを増した声の”あとに残る優しさ”に出ているからだ。 この部分を上手に引き出した、今好調のEXILEらを手掛けているプロデューサー・ 高橋圭一氏にも、わたしは拍手を送りたい。 ただこの作品を持って”新生・長谷川都”と言わないで欲しい。 渋谷の人混みに揉まれた中から、微かに聞こえてくる”歌い手”の叫びが、 今のリアルな”長谷川都”だからだ。 彼女の今から、これからを、よく耳そばだてて聴き取ってみて。
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