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ジャケットにおわしますおばあちゃん、 いや、老婦人は、 アルバータ・ハンターというジャズ&ブルースシンガー。 1920年代からブルース・シンガーとして活躍していたそうで、 サッチモ(ルイ・アームストロング)との共演もある、ベテラン中の大ベテランだ。 残念ながら、彼女の若い頃の音源は聴いたことがないので、 この晩年の声から想像するしかないのだけれども、 メンフィス・ミニーのような気風のよい、 男顔負けの勝気で強気な歌い方だったんじゃないだろうか? なにしろ、このレコーディングをしたときの年齢が83歳という高齢にもかかわらず、 背筋がシャン!とした、非常にシャキッとした歌唱をしているのだ。 まるで、「ほら、あんたら若いんだから、もっとシャキッとしなさい!」と お尻をビシッ!と叩かれているような感触を覚えるのだ。 一言、「元気なおばあちゃん」。 彼女は56年に1度引退している。 引退後は、なんと看護婦として働いていたそうで。 カムバックしたのは、77年。 そのときに吹き込んだアルバムがこのアルバムだ。 看護婦時代の経験が、彼女の歌に影響を与えたのかどうかまではわからないけれども、 非常に規律正しく、シャキッ!とした感じが伝わってくる。 彼女って、 ナイチンゲールのような看護婦だったのかな? 多くの人は、ナイチンゲールというと、「白衣の天使」というイメージをお持ちかもしれないが、実際のナイチンゲールは、滅茶苦茶オッカナイ看護オバサンだったようで、部下にも容赦ない厳しさを発揮していたそうです。 だから、戦地で亡くなった彼女の側近は数知れず。 でも、彼女だけは、しっかり生き延びていて、かなりの高齢になるまで看護婦を続けていた。 優しいだけでは勤まらなかったのは容易に想像がつくけれども、 ものすごくタフな看護婦さんだったんでしょうね、ナイチンゲールという人は。 このタフさと、そこから生まれるビシッ!とした厳しさと同種のものを アルバート・ハンターおばあちゃんの歌からは感じる。 いやはや元気、元気。 迫力満点。 優しさをともなった厳しさと、 芯の通った歌唱が、 しっかりとこちらのダラけた気持ちに鞭打ってくれるのであります。
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