topへ レコメンダーリスト レコセル?


Flesh & Blood / Roxy Music
2000.3.14 47459 ¥ 1,984 (税込) CD
ミッドナイト・アワー / オー・イエー / セイム・オールド・シーン / フレッシュ・アンド・ブラッド / マイ・オンリー・ラブ / オーバー・ユー / エイト・マイルズ・ハイ / レイン・レイン・レイン / ノー・ストレンジ・デライト / ランニング・ワイルド 


1人がレコメンドしています

自分もレコメンドを書く
Recommend!!
の関連アイテムを
 〜 無 常 を こ え て 〜
    
  いつも、コーナーを曲がると新しい世界があると思っていた頃があった。
 角を曲がると、新しい光のような、今と違う光景がひろがっている。

 そんな風に思い、いろんなことをやってみようと胸をわくわくさせていた
 時期があった。
 
 今はそんなことも忘れてしまい、なんだか、毎日がくりかえされることに
 身を任せているように時は流れていく。
 
 コーナーを目指して生きていたときは、周囲は見えずに、ただコーナーに
 向かっていたように思う。
 そこには、退屈というものがなかった。また、退屈そのものが、なんだか、
 敵のように感じていた。
 同じような日々の繰り返しを嫌い、そうして、毎日のスピードも速かった
 ような気がする。

 「なんか。いいことないかなあ。」とよく、職場で友人がいう。また、
 ある友人は、「しげきがないなあ。」と口にする。
  
 ふと、そんな風に言えることほど、幸福なことはないように感じてくる。
 何も変化がないから、ときめくような変化を二人はほしがっているから
 だろうが、何も起こらず、おひさまが毎日、東から登り、西へ沈むように
 くりかえされることは、実はなんと平和なことなんだろうと気づいた。
 何も変化がないように続く毎日。
 そうして、「なんか。いいことないかなあ。」とつぶやける平和な日々。
 
 変化がにわけではない。だって、地球は地球の自転速度は、1,674km。
 新幹線の速度を時速約200kmとすれば、その8倍以上になる。また、 公
 転速度は平均時速10万7,280km。
 飛行機の平均速度が時速が1,000kmだとすれば、それよりも自転の
 速度は速く、公転は比べものにならないほどの速さで変化している。
 毎日がものすごいスピードで動いていることになる。
 コーナーを目指して曲がるどころの早さではない。
 
 ブッダは2500年も前にこのようなシステムを理解していた。
 だから、すべてのものは移り変わるものだ。変わらないものなどない。
 と説いた。
 変わることをおそれるから、そこに「苦」が生まれると説いた。常にこの
 世は移ろうものであると。。。

 日本でも有名で誰でも一度は暗唱させられたであろう「平家物語」の冒頭部も、
 同じようにはじまる。

 『祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。

  沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を表す。

  おごれるれる人も久しからず。

  ただ春の夜の夢の如し。

  たけき者も遂には滅びぬ、ひとえに風の前の塵に同じ。』
  
 「釈迦に道場として寄贈された祇園精舎には四方に鐘があり、
  修行中の僧がなくなるとひとりでに鳴り、
  この世の生あるものは、このように亡くなり、永遠のものは
  ないと告げている。
  すべてのものは、変化をし、強いものも永遠ということはない
  どんなに権力や力があっても、まるで春の夢のように
  塵のようにはかないものであるから
  それにすがりつくことは おろかなものだ」

 通勤の途中にCDがおかしくなり、ほとんど聞かないFM放送をやむを得ず
 聞いた。そこに流れてきたのは、かつて、ダンディズムの象徴のような
 ロクシーミュージックを引っ張る、ブライアンフェリーのなつかしい名曲
 「THE SAME OLD SCENE」だった。
 朝の光の中で、「今日も1日がんばるぞう!ぱふぉー」というような威勢
 の良いリズムと曲調で選曲
 されたのかもしれないけれども、
 歌われてる内容なそんな威勢のよいものではなく、さすがフェリーさんと
 思わせる含蓄?の漂う?ものだ。
 フェリーさんは次のように歌うのである。

 変わらないものは何もありはしないし、それは真理だが、
 忘れらない古い映画のような恋人との風景があって、
 時が流れても忘れられるものではないし、
 コーナーを曲がると何かあるなんて信じちゃいけない。
 浮き世のことだとわかっていても、あの風景なんだよ。
 てな調子である。

 一世を風靡したような恋多き、フェリーさん。しなやかな伊達男は、
 実はこのようなことを歌っていたのだ。
 
 私は、変わらないようで、猛烈に変化している宇宙のシステムを思い、
 「なんかいいことないかなあー。」とまた、今日もつぶやくであろう
 職場へ向かいながら、毎日、生かされていることにはじめて、感謝できた。
 「年ととるってことは、実はぜいたくなことなんだよ。」とインタヴューで
 答えていたローリングストーンズのキースリチャーズの言葉の意味が、
 わかったような気になった。


このレコメンド文はどうでしたか?
2005/9/2 おんぴこりん
☆☆


topへ レコメンダーリスト レコセル?

トップへ (C)Copyright 2002. All rights reserved by RespectMusicJapan
webmaster@recosell.com