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2005年も残すところあと数日。 この時期になると音楽仲間や店のお客さん達と「今年はアレが良かった」という「年間ベスト談義」に花が咲く。 こういう話になると、毎年「あれも良かったこれも良かった。あ、そういえばアレは新譜だったけ?」ということについて悩みまくって結局「コレが一番良かった!」と断言できないまま「あ、一応この辺が良かったんですが、順位は付けられないです。すいません・・・」となってしまうのだが、今年は違う。もう「今年の年間ベスト」どころか「ここ10年ぐらいのベスト」になり得そうな凄いのが出てる。 その驚異の音源がコチラ。ジョン・コルトレーン在籍時のセロニアス・モンク・カルテットの1957年、カーネギーホールでのコンサートを収録した、今まで全く世に出てなかった音源であり、正真正銘の「幻の音源」。 モンクもコルトレーンも既に故人であるので新録ではないが、今までちゃんとした形で世に出たことがないという意味では紛れもなく「新作」だろう。 1957年といえば、モンクは「セロニアス・ヒムセルフ」や「モンクス・ミュージック」などの名作を世に出し、ようやくその実力と類い希なる個性が世間に認められ出した時期であり、コルトレーンにとってはこのモンク・グループでの”修行”こそが、「個性的なテナー吹き」から「偉大なアーティスト」への大飛躍の源泉となった時期だけに、モンクとコルトレーン両者共に演奏には尋常ならざる「上り調子の人独特の覇気」を見て取れる。 「セロニアス・ヒムセルフ」でもお馴染みの「モンクス・ムード」で、まずは互いのフレーズが静かに立ち上がった瞬間から、もうこの演奏がちょっとフツーではないことが伝わってくる。そして曲が進むにつれ、どんどんヒートアップしてくる両者の熱演が一気に駆け抜ける。アグレッシヴにガンガン弾きまくるモンク、それに応じて、ちょうどモンクとの共演期間中に得た”シーツ・オブ・ザウンド”を駆使してバリバリに吹きまくるコルトレーン。さらにその裏を見事に取って、少ない音数で独特の”間”を生み出して全く別世界を創り上げるモンク。モンクとコルトレーンの数少ない共演盤の中でも、これは白眉と言っていいほどの傑作だ。 以前、「幻の音源」として世に出たファイヴ・スポットでのライヴ音源があったが、内容/音質共にこのアルバムの方が数倍上。発掘モノ音源としては信じられないほどクリアで生々しい音で、アーメド・アブダル・マリクのベースまで本当にハッキリ聴こえる。 モンク、コルトレーンのファンならずとも、ジャズ好きなら、いや、ジャズが嫌いでなければきっと、なにがしかの感動がある。そんな一枚だ。
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