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| 彼らが出てきた2000年初頭は、 ストロークスなどの優秀なバンドが次々と登場し、 ロックリヴァイバルとか呼ばれた時期であり、 世間からすればこのレイザーライトもその流行の波に乗って出てきたぽっと出のバンド、 そう映ったかもしれない。 でも、僕は彼らの1st 「Up All Night」 を1回聴いただけでファンになった。 カンとしか言いようがないが、他のバンドとは違う 「何か」 を感じた。 しゃがれたディストーションの中で不機嫌そうに、 なかばやけくそ気味に歌われる、 ジョニー・ボーレルのロックンロールは僕には十分格好よかったが、 このバンドにはそれだけではない、伸びしろのようなものを感じさせた。 かくして、そのカンは外れていなかったと思う。 このアルバムを聴いて、改めてこのバンドの可能性の広さを感じた。 曲の躍動感と、 隙間風が抜けるようなスカスカ感のある独特のロックサウンドは基本ベースとして残り、 やけくそ感が後退、 代わりに前作で後列に並んでいた 「歌」 が最前面に現れた。 それも確信的に。 これがまたイイ。 ジョニーの鼻にかかったビブラートヴォイス全開。 4曲目 「America」 、 8曲目「Kirby's House」 などの曲での、 ジョニーの歌いまわしは秀逸。 ポップ度が上がったが、しっかりとロックだ。 真価と個性を提示したこのアルバムで、 ロックリヴァイバルシーンの1バンドではなく、 ようやくレイザーライトは、レイザーライトになった気がする。 不機嫌な果実は熟し、歌を口に含んだ音符になったのだ。 ロンドンのただのロック小僧から、 曲の深さを求めるロックンローラーへ。 ジョニー・ボーレルの天才的ソングライティングが開花し、 実に魅力的なロックアルバムがこの世に誕生した。 レイザーライトをまだ知らない人にはぜひ、 この一見はスカスカなのに、実はぎっしりと中身が詰まった、 ゴキゲンな果実を味わっていただきたい。
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