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ネガティブな歌を聴いてももう感動しない。 ネガティブなことを言うことぐらい、 誰だってできると分かってきたからだ。 特に日本人はネガが強い性質なので、 共感を得るならネガなことでやる方がたやすいのだと、 マーケティング業界で有名な先生が言っていた。 つまり「○○って素敵ですよね」より 「××って嫌ですよね」と言った方がいい。 ある友人のブログではネガな記事の方が、 コメント数が多いそうだ。 人はネガティブが好きなのだろうか。 そんなの許さない、いやだ。 けど、このネガティブなら大歓迎、 むしろもっとやっていて!という曲、 正確にはアルバムを見つけた。 Great3の「METAL LUNCHBOX」だ。 ネガティブは美しいのだとみんなに見せたくて、 このアルバムをつくったのではないかと思わされるほど、 ネガティブで、きれいだ。 これぞ大人のものづくり。 ロックの荒削りなところが一切なく、 ひとつひとつの音がクリアで丁寧で緊張感がある。 際立つのはアコギだが、それは特殊な電子音など、 計算し尽くされてつくられた音の中にあるせいだ。 そのアコギの音から感じられる「ひりひり」が 傷に触れられそうなくらいにハッキリ分かる。 言葉は、水槽に入れたビー玉みたいに光に反射して、 ときおりきらりと輝く。 片寄明人さんの女性のようにやわらかな声質と、 低くてエロい男性的な高桑圭さんの声質とが、 はじかれて飛んでゆくのだ。 ドラムの白根さんが鳴らすのは「傷だらけのビート」だと思う。 他の誰にもつくれないだろう 易しくて印象的な言葉が跳ねてゆく様子に耳を奪われるだろう。 これが本当のネガティブだ。 それ以外は、今のところ許さないつもり。
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