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< 四分半だけ夢見たいから > 中学三年の頃、転校してきて仲良くなった友達に、 地元のローカル局が夜中にやっている音楽番組を教えてもらった。 それを観始めたのがきっかけでAIRを知った。 ちょうど、エンディングテーマ曲として、 「KIDS ARE ALL RIGHT」がガンガンに流れていた。 当時の私は、とにかく地味な中学生で、 何にのめりこむでもなく、毎日淡々と憂鬱に過ごしていた。 そんなときに、この曲に出会い、それがまるでカンフル剤のように、 私を強烈に奮い立たせた。それまで鬱々と過ごしていた自分がバカらしくなった。 でもやっぱり学校には楽しみを見出せなかった。 そんな私にAIRの音楽から発せられるメッセージは切実に刺さってきた。 AIRは淡々とした日常を力強く浮遊し続けるために、 いつも問いかけをしてくれている。 このベストアルバムには、 私の知っている曲も、知らない曲も入っている。 AIRの熱狂的なファンというわけではなかったから、 ベストアルバムが出たこともリアルタイムでは知らなかった。 中学当時はとにかく「KIDS ARE ALL RIGHT」という、 だた一曲に、多大に救われていた。 つい最近、たまたまAIRの前身バンドである、 スパイラルライフの映像を某所で観て、 衝撃を受けた。 ステージ上を縦横無尽にジャンプするAIRこと、 車谷浩司の姿に魅了された。 へんな言い方かもしれないけれど、 同じ人間じゃない、天才だ、と思った。 それは子供が純粋にヒーローに憧れを抱くのと、 同じぐらい素直に沸いてきた感情だった。 私にとってのヒーローである車谷浩司の生み出す歌は、 日常に強く生きようと思わせてくれる歌ばかりだ。 少しでも日常から後ろ向きになっている状態で訊くと、 なんだか自分がとんでもなく恥ずかしいと思わされる。 彼の歌は、まっすぐに突き抜けてくる。 「KIDS ARE ALL RIGHT」で感じた衝撃が、 「Rush And Rush」で興奮に変わり、 「New song」で見えてきた新しい景色が、 「Last Dance」で無限の桃源郷へと変貌を遂げる。 明日色のラストナンバーは、 いつまでも日常の新しいスタートラインで鳴っている。 中学時代の私の救世主は、今も変わらず、 新しい曲を鳴らしてくれている。 四分半だけ夢見たいとき、きっと私はまた彼の歌を聴くだろう。
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