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グルーヴ・ストリート / ラリー・ヤング
2007.2.21 VICJ-41885 ¥ 999 (税込) CD
グルーヴ・ストリート / アイ・ファウンド・ア・ニュー・ベイビー / スウィート・ロレイン / ゲティン・イントゥ・イット / トーキン・バウト・J.C. 


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ラリー・ヤングといえば、どうしてもあの「オルガンのコルトレーン」の異名と共に紹介された、オルガンジャズの革命盤「ユニティ」の話からしないとならない。

キーボーディストとしてはサン・ラ以外誰もやっていなかった、フリーフォームも視野に入れた前衛的な演奏、管楽器奏者と共にアブストラクトな音世界を創り上げる、ブッ飛んだアレンジのインパクトは共に強烈であり、60年代BLUENOTEやPRESTIGEを中心に、膨大な量のリリースがあったオルガン・ジャズの世界を「ラリー・ヤングとその他」にシュパッと切り分けてしまった。

「ユニティ」がどれぐらい凄いのかは、ともかく実際に聴いてみてください。ああ、今日はラリー・ヤングの別のアルバムについて語るつもりが、ついつい「ユニティ」についてのっけからかなりの文字数を費やしてしまった。「ユニティ」には、一度脳裏にこびりつくとなかなか離れない、そういう憑依霊のような、厄介な威力(魅力)がある。

それはそうと、今日ご紹介するのは「ユニティ」の3年前に録音された「グルーヴ・ストリート」。彼がまだ前衛的なプレイに走る前、そしてBLUENOTEと専属契約を交わす前に、PRESTIGEのオルガン部門からリリースした初期の作品だ。

同じオルガン・シリーズでも、アルバムを作品としてじっくり作り込むBLUENOTEと、出たとこ勝負のラフなレコーディングと、当時のポップスヒットなんかも軽く採り上げて演奏させたりして、アルバムをより大衆向けのものに仕上げるPRESTIGEとでは、心地よい「作風の違い」がある。

だからラリー・ヤングを聴く時は、そんな両レーベルの個性を意識しながら「ユニティ」と本作を聴き比べてみることをオススメする。「ユニティ」を聴いてヤングに惚れた、或いは「ユニティ」を聴いて面白いと思った人にとっては、ここでのアーシーに徹したヤングのプレイがきっと新鮮に響くと思う。

「オルガン+テナー+ギター+ドラムス」という、当時のオルガン・バンドの常道とも言えるオーソドックスな編成で、ジャズとR&Bの中間地帯で息を殺しながら新しい時代を待ちかまえているような、ヤングの落ち着きに溢れたオルガン、ズ太くやさぐれたブロウで演奏を大いに盛り上げるビル・レズリーのテナー、シンプルなカッティングが演奏全体をクールにまとめ上げるソーネル・シュワルツのギター、”あの”ジミー・スミスとは別人なジミー・スミスの職人気質なドラムスの4つの音が、互いを邪魔することなく、絡み合いながら粘りまくる、頭脳派ファンクな演奏がただひたすらに心地よいのだ。


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2007/12/27 高良俊礼
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