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「エレクトリック・ライトニン」の堂々たる看板に偽りナシ!男ライトニンによる完全エレキギター弾き語り。ラフでルーズで、ドロドロしたドブロクのようなブルースが聴けるこのアルバムは、1960年代半ばのノリにノッたライトニンのカッコ良さ、その底なし沼のようなブルースの味わい、ドス黒いアク汁が素晴らしく出ている。 JSPというインディ・レーベルから84年にリリースされ、他にも内容はほぼ同じで様々な零細レーベルから発売されてもいたが、ちゃんとした形で国内CD化となったのは、録音からおよそ40年、再発からはおよそ20年を経た2007年。私なんかはもう喜び勇んで購入したが、私の興奮は店に来るお客さんにも伝染したらしく、発売からしばらく、結構な枚数売れた。それも店頭で適当に流していたらいつの間にかその場にいたお客さんと、このアルバムの話題になっていてそのままレジへ・・・ということが結構あった。 このアルバムのライトニンの一番の魅力は、そんな感じの飾らない自然体なカッコ良さだ。ライナノーツによるとライトニンは、スタジオに着いてプロデューサーと録音曲数とギャラの打ち合わせだけを軽く行って、後はスタジオの真ん中に椅子を2つドカッと置いて、おもむろにチューニングして「OK、はじめてくれ」と、ウォーミング・アップも何もナシで最初から最後までぶっ通しで歌ったという。途中で演奏を中断したのは「今、どれぐらいやってる?」と聞いた時だけ。 こういうエピソードが付いているライトニンのアルバムに、まずクダラないものはない。というよりも、他のアルバムでのレコーディングも、おおよそそんな感じだったんじゃなかろうか。聴衆を前にしての演奏も、スタジオでのレコーディングも全く変わらず「オレ流」を貫くライトニン。そういえばフォーク・ブルース・フェスティバルでも、聴衆の期待なぞ意にも介さず、エレキ持ってドラム従えてデヘデヘ言ってた。カッコイイなぁ、シびれるなぁ・・・。 即興的に歌われるブルースと、気の向くままに奔放につま弾かれるギターが醸し出す、ラフでルーズでダーティーな”ライトニンらしさ”が全くの普段着で心に絡んでくる「エレクトリック・ライトニン」。歴史的名盤とかそんな評価とは無縁なものならではの、構えずに聴けて、そしてシビレるカッコ良さがある「裏通り名盤」なのだ。
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