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戦後ミシシッピの州都ジャクソン周辺で活躍したブルースマン達の、泥沼エレクトリック・カントリー・ブルースを集めた、激濃コンピレーション。 収録されているメンツは、ボボ・トーマスの伴奏で参加しているサニー・ボーイ・ウィリアムスン以外はおしなべて無名ブルースマンのオン・パレード。 しかしここで言う「無名」は、あくまで「ミシシッピのローカル・シーンで活動していたため、商業ベースに乗らず、録音が少なかった」というだけのこと。 ここにはセールスや知名度では測れない、そして良識や常識でも測れない、ピュアにブッ壊れた、それはそれはディープなブルースが収録されているのだ。 深南部で、肌の色を同じくする人々に向けてひたすら歌われてきた古謡やトラディショナルなブルースの数々は、戦後になってブルースマン達が電気ギターを持つようになっても、その荒々しい持ち味は変わらない。 むしろ電気化されることによってギトギトギラギラザラザラした部分が極端に増幅され、アコースティック・ギターで歌われるカントリー・ブルースとはまた違った「濃さ」「クドさ」が際立っている。 ロバート・ジョンソン以降、整理統合され、都会で電気化されたブルースは、だんだんと形を整え、良くも悪くもポピュラリティを持った、世間に広く受け入れられる「お約束」(例えばリズム・パターンとか、ギター・ソロのチョーキング多様とか)を備えた幕の内弁当のようなものになっていったのに対して、ローカル、特にミシシッピのブルースは、例によって常套句も約束事も、小節感覚も全部「俺ルール」で進行していてその開き直り具合が痛快である。 胃もたれするぐらいの、重く強烈な”クセ”があるが、この”クセ”は一度味わったらもうフツーの音楽じゃあ我慢できなくなってくるだろう。 「ホンモノ」が聴きたい人はぜひお試しあれ。
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